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「喫煙者は,早死にする。」~平成18年 新司法試験問題より [司法試験]

 私はロースクールの先生をやっている,と前に書きましたが,つい先日,ロースクール制度はじまって第1回のロースクール卒業生用「司法試験」の論文試験が行われました。

 問題文(法律を勉強中の人用)→http://www.moj.go.jp/SHIKEN/SHINSHIHOU/shin02-13.html

 これが難しいんです!!複雑であるだけならいいけど,細かい…

 タイトルは,憲法等の試験問題の一部から。ショッキングな表示なのでタイトルにしました。この問題は,まだそんなに細かくない部類ですが…↓

 (問題!!)国が法律を作って,「喫煙者は,早死にする。」などの決まった文句をタバコの包装に記載するように義務づけた,として

① それで損害を被ったタバコ会社が国を訴えたい,として,どんな訴えが考えられるか?

② 国はどういう風に受けて立つべきか?

③ どっちが勝つか?あなたの意見を述べよ。 

 法律家や受験生以外の一般のみなさんは,「行列…」番組ふうに,「どうなの?」と答えが知りたい方も多いでしょう。

 業者は「表現の自由・営業の自由などに対して,規制のやり過ぎだから憲法違反。違法な法律によって,国のせいで損をした。」と言って損害賠償請求など。国は,「最低限の規制の範囲内だから,憲法違反ではない。」と言って争う。

 どっちが勝つかは分かりません。私が受験生なら,「表現の自由はとっても大切,やりすぎの規制は良くない,[『早死に』等と衝撃的な文句を書くのを強制までしなくても健康の注意は呼びかけられる。だから憲法違反。国は損害賠償すべき。」とかなんとか取りあえず書いておきます。(タバコを吸わなくなった私個人の本心としては,タバコなんか世の中からなくなればいい,と思っていますがね…)

 そういうのを色んな理論などで根拠づけて,法律用語を正確に用いて,キッチリキッチリ書いていくというのが司法試験です。「とっても大切」とかじゃなくて,もう少しもっともらしく,ある程度カタイ文章で書きます。

 ハッキリ言って,出題される法律=「憲法,民法,刑法,民事訴訟法,刑事訴訟法,商法など…」はたくさんあって,その基本を勉強するだけで,本当に大変です。ロースクール生も本当大変だと思います。

 それなのに,このタバコ問題は簡単な方で,もっと難しい,複雑な,細かい問題が今年はならんでいます。

 合格ラインの受験生でも,答案作成にはものすごく苦労されたと思います。

 受験生に対する失礼を承知で言わせてもうらうと、難しすぎてみんなボコボコ、そんななか、ちょっとでもボコボコ具合が少なかった人が合格、じゃないかと予想されます。(ロー生さんへ→それでも「勝ちは勝ち」ですよ!!)

 ゴルフに例えるとこれです。

「セントアンドリュースで行われた全英オープンは,最終日も,激しい豪雨と強風に見舞われた。昨日まで上位の一流選手も,多くの選手はみな大きくスコアを崩した。そんななか,運と天候を味方に付け最後に勝負を制したのは…」みたいな感じでしょう。

 いやいや,タイガーなどトッププロが並ぶ全英オープンならば,そういうのも面白いでしょう。

 しかし,これがそれ以前の日本のプロ試験だったら…。みんな人生も生活も夢もかかっているのに,ちょっと,余りにも,可哀想ですよねぇ…。

  とまあ、要するに、普段の勉強の成果がストレートに反映されるかが疑問なくらい難しい試験だったとしたら、受験生はかわいそうだなぁ…と。

 そんな素朴な感想でした。

  

  


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